徒然なるままに…
「形見とてなにかのこさむ 春は花 なつほととぎす…」虫の声を聞きながら、この気持ち良い涼しい空気に包まれて勉強部屋でボーとしていると、ふと頭に浮かぶ良寛の辞世の詩。私達はこの世に何を残せるのだろうか?と、漠然と思う。結局人の生とは虚しいもの、その生に意味もなく全ては虚しく過ぎ去り、後にはどこにこの人が居たのかさえ忘れ去られる。そうして時は流れて行く。人の生とは野に咲く花の様なもの、いっとき咲いても時が過ぎれば枯れ、やがてその花が咲いていた跡さえ分からなくなる。その様にいっときのこの世の生、それでも人はこの世に何か残せれたらと考える。これもこの世への執着心か?人のエゴか?でも、答えは得られない。こうしてボーッとひと時が流れて行く。外で鳴く虫たちは無心で自分の歌を唄っている。
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