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2019年9月 9日 (月)

趣味(読書)ーその3

 その後しばらく三島由紀夫に傾注しました。彼の割腹自殺は昭和45年だったかと。彼の自殺のニュースを聞いて泣いていた友がいました。彼も川端とは違う耽美主義者であったかと?彼の作品で最も記憶に残るのは丁度市ヶ谷の自衛隊で割腹自殺を図る前に完成されたと言われる「豊穣の海」4部冊でした。本の装丁も大変美しかったです。ピユアな恋愛小説とでも言える第1巻の「春の雪」本当に美しい恋愛です。そしてそこから始まる輪廻転生の物語それぞれの巻に主人公が出てきますがその主人公は第1巻の主人公が輪廻転生し生まれ変わった者そして4巻を通じて出てくる本田さんはそれぞれの立会人とでも言いますか?そして圧巻は最終の場面のお寺でその本田さんが直面するのは今までの全てを否定するような、何もなかったのごとくするような、何も無い世界に自分がいると言う終末。仏教の無、とか空と言うような世界。全てがあるのに何も無いと言うような世界です。これを読み終えた時衝撃でした。しばらく呆然としたのを覚えています。三島の辞世の句は「益荒男がたばさむたちの鞘なりに幾年耐えて今日の初霜」だったでしょうか?全て記憶の世界なので間違っていたら失礼!

そして辻邦夫もほとんど全て読みました。特に「嵯峨野明月記」「背教者ユリアヌス」などが好きです。彼の少し神秘主義的な作品に惹かれました。あとは日本の作家で特に読んだのは漱石、遠藤周作などなどです。

そしてこれらの読書生活の中でもずっと精神界に関心が深く、仏教関係の本、道元についての学び、犬飼さんの「新約聖書物語」などはずっと読み続けていました。これらが長じてやがて聖書に行き着き現在の愛読書といえば聖書です。よく無人島に一冊の本を持っていくとしたらと言う質問がありますが、現在は何と言っても聖書と答えるでしょう。この辺のところはまた書きます。

どうも書き出すと長くなります。ある意味一生を振り返っていますので。読書についてはこの辺で終わりにしておきます。続いて音楽について書きます。長くなって、もし読んでいてくださる方がいたら退屈かと思いますがお許しを!

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